第二海堡でのチヌ釣り、大物釣り2002年6月10日

第二海堡初の第二海堡釣行!
ここは映画【蘇る金狼】クライマックスシーンのロケ地でもある。
松田優作ファンのワシにとって一度は行ってみたい場所でもあった。
期待に胸を弾ませいざ出陣! 狙いは50cmオーバーのクロダイのつもりだがしかし…

AM11:30、野島公園村本海事へ到着。
平日の第二海堡への渡船時間は、8:30/12:00/16:00の3便が出ているので、今回は12:00の便でのんびり渡船した。
渡船料金は¥3、700-。泊りの場合¥500加算される。
この便で第二海堡に渡る釣り客は、私と今吉氏を含め計7人。その他、6/9から泊りで15人、朝の便で5人ほど先行者がいるらしい。
平日ではあるが第二海堡の人気のほどが伺われる。
第二海堡に関して、ポイントなどの事前情報が全くないため、到着後島を1周してから釣り座を決めることにした。

豆知識
第二海堡は黒船来航に対抗するために、江戸幕府によって明治25年に着工され、完成したのが大正9年、なんと25年もの歳月をかけて造られたそうです。 第一海堡、第二海堡、第三海堡と三つの人工要塞島が造られたそうですが、第三海堡は地震の為、水没してしまい、現在第一海堡、第二海堡の2つが残っています。

第二海堡12:30 第二海堡到着。

早速荷物を降ろし、第二海堡を散策。 「んー、ここで優作兄貴が…」などと一人でうなずきながら、次回のため&第二海堡のポイント情報を作るために写真を撮りながら、30分ほどで第二海堡を1周。 風向き、潮、人のいない場所の条件から、【旧灯台下】に釣り座を決定。 この時点では潮が引いていたため、普通の長靴でもほとんどのポイントに入れるが、潮が満ちたらウエダーが無いと厳しい。今回は何の情報も無かったため、ウエダーを準備していなかったので、潮が満ちても濡れなさそうな場所に荷物を置き、早速つりの準備にかかる。

14:30 実釣開始

今吉氏は「メゴチかシロギスを釣って、それを餌に大物を狙いますよ!」と、投げ竿を用意。 私はクロダイ狙いでフカセ。
フカセ第1投目で来たのは、根魚の代表ベラ。
「まあ、一投目はこんなものだな…」 潮が動いてないのでこんなものだと一人納得し、再開。
(やっぱ今さんの言う通り、HP掲載のためベラも写真撮ればよかった…)

ボラ16:30 フカセでしばらくやっていたが、海タナゴが入れ食いになる。 しまいには、67cmのボラ・・・ 「ボラがいるときは黒鯛もいる!」が持論なので、しばらく粘るが・・・

メバル

 

 

 

食える魚がやっとあがった。
とは言っても26cmのメバル。
今吉「一応写真とって置きましょう!」
JUN「うーん、ちょっと恥ずかしいゾ・・・」
(と、言いつつ、しっかり掲載)
JUN「本当は、もっとデカイの釣ったときに撮ってほしかったが・・・」

 

 

 

【大物か?】
今吉氏が、シロギス2匹とメゴチをゲットし、早速大物仕掛けを投入。
今吉「ヒラメかコチはいるでしょう!でかいのこないかなぁ・・・」
JUN「どーだろーね・・・いれば食うんだろうけど・・・スズキは上がってるらしいけどねぇ・・・」
実は、私はこの時そんなに簡単には食わないだろうと思っていた。
と、なんとその瞬間!

「バタバタバタッ!!!」

いきなり今吉氏の大物竿が今にも海中に引きずられる勢いで激しくおじぎをしている!
JUN「来たぞ!!!」  今吉氏「うそっ!!!ドタッ!

今吉氏は竿の様子を見て慌てたせいか、岩に躓きコケてしまった。
立ち上がるや否や竿を手にするが、その時すでに遅し。獲物は逃げられた後であった。

今吉「くっそー! 何だったんだ、今のは!」

JUN「かなりでかかったと思うよ、竿のしなりからして・・・ 今さん、シロギス1匹ちょうだい!」
あの竿のしなりを見て、クロダイを釣ることはは頭から消えていた。

早速、シロギスを餌に大物仕掛けを投入。

JUN「うっし!じゃあアタリがあるまで俺も餌でも釣るか!」 と、シロギス用の仕掛けを作っていると、

ギギギギギギッ

大物が来ても竿が持っていかれないようにドラグをフリーにしておいたABU7000が激しくうなりをあげているではないか!仕掛け投入後5分と経っていない。

ドラグを締め、合わせを入れる。

JUN「うっしゃー!来たぞー今さん!!!

私は過去に、陸から70cmオーバーのヒラマサをこのリールと竿で数本上げているが、そんなものは及びもつかない、今まで経験したことのない、とてつもないパワーである。
竿が伸されそうになり、慌ててドラグを緩める。がここでミス!
慌て過ぎてドラグを緩めすぎてしまった。
その瞬間一気に走られてしまい、スプールを左親指で抑えサミングするが、あまりのスピードに親指を火傷してしまった。

熱っ!!

あまりの熱さに指を離した瞬間、ヤツはいなくなった。

JUNくっそー!ここまで来て!!!

仕掛けを回収すると親張りに使用していたセイゴ針17号が折れていた。
JUN「針が折れたのか・・・こんなすごいのがくると思ってなかったからなぁ・・・」
今吉「こんな針を折る魚なんて今まで見たこと無いですよぉ・・・」

今まで体感したことの無い強烈な引きに、体の震えがまだ止まない。

JUN「こうなったら意地でも上げてやる!!!

今さんが使うはずだったシロギスを横取りし、再チャレンジ!
今度はヒラマサ針を使用。

サメそしてまた、投入から5分と経たない間にアタリが!今度は先ほどよりかなりおとなしい。
JUN「さっきのとは違う!重いけど素直に寄ってくるぞ!」
今さんが玉網を用意し待機。

今吉「うわっ!サメだぁ!」

玉網に収まったのは、体長72CMの棒ザメであった。
JUN「さっきのは絶対これじゃぁ無い!」
今吉「じゃぁ、ボク餌釣りますからJUNさん大物仕留めて下さいよ!」
なんと心やさしい!今吉氏は、女性にもやさしいが、本当にやさしい人物である。(見掛けは怪しいのに・・・)

早速今吉氏が、餌にちょうど良いサイズのシロギスをゲットしてくれた。

今回のタックルを紹介すると、竿:5.4mの5号磯竿(ヒラマサ用)、リール:ABU7000、道糸:ナイロン12号、ハリス:フロロカーボン5号で、仕掛けは、本HPで紹介しているヒラメ仕掛けである。

早速、今さんの釣ってくれたシロギスを餌に戦闘開始!

またまた投入後10分と経たない間にアタリ!

JUN「うっしゃー!これだよこれ!
3分ほどやり取りしたであろうか、今度も一気に走られ痛恨のバラシ!
JUN「チックショー!
仕掛けを回収すると、今度は根ズレ!ハリスもオモリも消えていた。12号道糸もガサガサ。

この時点で、辺りはすっかり暗くなり、餌(シロギス)も釣れなくなったので、やむなく明朝再挑戦することに・・・

PM8:00
腹が減っては戦は出来ぬ! というわけでお食事タイム。
この時点で台風の影響のせいか、風がだんだん強くなってきた。
PM10:00
出かける前の天気予報とは異なり、体感風速8mぐらいだろうか、全く釣りにはならず、一眠り。
0:00ごろまで仮眠をし、辺りを散策。釣り人は誰も竿を出して居らず、(この時間と風ではあたりまえか・・・)
船着場付近は風がよけられるため、しばしここで竿を出すことに。ここで22cmメバルを2匹ゲット。
第二海保から見る朝日AM4:30
あたりもすっかり明るくなり、風も若干収まってきたので、元の【旧灯台下】へ。
今吉氏はフカセで、私は昨日の大物を仕留める為、投げで餌を釣ることに。
今吉氏がメバルを数匹釣り上げ、私の投げ竿にもカサゴなどがかかる。しかし、狙った獲物はなかなかかからないもので、シロギス・メゴチがこない。
この時点で、潮は下げ潮に入っており、旧灯台下の潮は勢いよく流れている。まるで川で釣りをしているように、投げ入れた仕掛けがあっという間に流される。時速で言うと4km/hと言うところだろうか。
釣り舟が私たちの目の前で二隻、数人の釣り人を乗せてやってきた。
一人の釣り人になにやらかかったようだ。
どうやらイナダの40cm超ほどだろうか、特定の釣り人だけこの後5匹ほど釣っていた。同じポイントでもやはりうまい人と、そうでない人の釣果の差は出るものなのだろう。
しばらくすると15cmほどのベラが釣れたので、これを餌にすることに。
はたしてベラの生餌にくる魚がいるのだろうか・・・?

早速ベラを餌に大物仕掛けを投入。今吉氏がニヤニヤしながらこちらの様子を伺っている。
「ベラじゃだめだろう・・・」と言いたげである。私もそうは思っているのだが・・・

しかし!

やつは来た!間違いない!昨日バラシたヤツだ! JUN「今度こそ!」 慎重にやり取りしたつもりが、また根ズレでばらしてしまった!!!

屈辱!私は今まで同じ魚をこんなにばらしたことが無い!姿だけでも絶対に見たい!

再び餌を釣りに。 今度はちょうど良いサイズ15cmほどのシロギスをゲット。

JUN「竿が折れてもいい!今度はハリス12号じゃ!」

親針・孫針ともにヒラマサ針、ハリスを12号に変え、道糸からサルカンまでを直結にし、親針のチモトは30cmほど編みつけた。

JUN「もう絶対にバラさん!」

覚悟を決め、再度投入。 が、今までだと投入後5~10分ほどでアタリが有ったが、なかなかアタリがない。
一度仕掛けを回収し、ポイントを少し変え投入。

すると直後にアタリ! JUN「来たぞー!今度こそ逃さん!」

今まで左に走られ根ズレでバラシていたので、先手を取り、根の有ると思われる所よりも左へ移動。
今さんも玉網を手に即、駆けつけてくれた。

今吉「今度はどうですか!上がりそうですか!?」  JUN「何とか!! これ10kgは超えてるよー!!!」

格闘10分経過、何とか根は回避出来たようだ。その後、強烈な引きを何とか抑え、だいぶ手前まで寄せてきた。

今吉「でけー! 真鯛じゃないですか!?」 JUN「本当かぁ!!」

このとき私の方からはまだ影すら確認できていなかった。
JUN「もうちょっとだ!」

JUN・今吉「げげーっ!!!」

なんと真鯛と思われたのは1.5mは軽く超えるサメだったのだ!

私の60cm口径の玉網が小さく見えた。当然玉網に頭すら入るはずも無く、今吉氏に竿を持ってもらい、道糸を手繰り寄せる。私は頭の中が真っ白に なっており、HPに載せる写真のことなど頭にはあるはずも無く、JUN「サメならもーいいや!」 と、サメを陸に上げる気など無かったので、思いっきり道 糸を引っ張ったら、サメはハリスを食いちぎり悠々とその場を去っていった。

私は精も根もも尽き果て、その場でしばし、しゃがみ込んだ。後で聞いたら、今吉氏は、サメが反転したとき、サメの腹の部分が、海水のにごりの色と混じっ て、鯛に見えたらしい。二度目に寄せたときは、私もそのように見えた。私のつり人生始まって以来の珍事であり、又、私が今まで釣った魚の中で、もっとも大 きい魚であったことは間違いない。

しばらくして我に返り、「そうだ!写真とってもらえば良かった!」 今ごろ思っても仕方が無いのである・・・

第二海保での釣果AM8:30
一人の釣り人がなにやら叫んでいる。
釣り人「台風の影響で9:00の便で全員撤収だってよー!早く片付けなー!」
残念である。気を取り直し、これから本命のクロダイをやろうと思っていたのに・・・
そんなこんなで、今回の釣果は、二人合わせて
27cmカサゴ×1匹、16~26cmメバル×6匹と
またまた貧果に終わってしまった。

第二海堡よ!いつか又リベンジしてやる!!!

と思っていたが、この釣行日誌を書いた数年後、老朽化に伴い周りが崩れてきて危険だという事で、現在では渡船できなくなってしまった。。。

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